聖地話も第3弾となります。
ここまでの話を踏まえたうえで、今回は「函館」と「アニメの聖地」に関するお話を考えてみたいと思います。
過去には開国の礎の一つとなり、箱館戦争の最後の地となり、30年ほど前までは北洋漁業の基地として過去には反映の時代もありました。
とくに幕末から明治へかけての文化レベルとしては当時の最先端を走っていたこともあり、現在でもいくつかの文化的建造物とその風景を残しています。
そのアンバランスで独特な情景のためもあり、いくつかの作品世界の舞台となることもしばしばあり、過去には様々な映画やドラマのロケ地としても使われてきました。
先に答えを書いてしまうと、
完全にアニメ作品の“メイン舞台”として描かれた作品は「ノエイン」という作品のみとなります。
作品内には随所にわたり主に西地区の風景がアニメ内の背景として描かれています。
(気になった方はちょっと昔のアニメなので公式サイトが無いため、wikipediaやyoutubeなどで概要やPVをチェックしてみてください 。)
この作品以降は映画や漫画では取り扱われることがありましたが、アニメ作品としての出番はほとんどなくなってしまいました。
そうなんです、函館がメイン舞台のアニメは?
という問いに対しての答えとしては「ほとんどない」というのが現状です。
メインとなる作品が無い以上は、函館のアニメ漫画の文化としての“聖地化”は難しいのでしょうか?もちろん前回までに取り上げたように、決して非常に難しいということは無いと考えられます。
その理由が以前紹介した、メイン舞台としての聖地作品ではなくても、何かにちなんだアイテムや作品内のワンシーンが使われる場合などを利用し観光産業へと活かす聖地化の手法がまさにそれというわけです。
新幹線変形ロボ シンカリオン
https://www.shinkalion.com/
第15話「北へ!!シンカリオン H5はやぶさ」の回で、基地である大宮を離れ北海道函館へ。(ちゃんと新函館北斗駅が描かれました)コラボキャラクターとして「発音ミク」という新たな仲間も登場しました。
ひだまりスケッチ×ハニカム
https://www.tbs.co.jp/anime/hidamari/
上級生組の修学旅行の回で来函。駅前のあのモニュメントや、五稜郭~函館山まで、意外と広い範囲で風景が描かれておりました。
フランチェスカ
https://www.visit-hokkaido.jp/info/detail/197
(アニメの公式ページはもうないようです)
「EZO共和国」建国のために復活した土方歳三や、石川啄木がアンデットとして函館で復活していました。
ラブライブ!サンシャイン!!
http://www.lovelive-anime.jp/uranohoshi/
ライバルユニットの 鹿角聖良、鹿角理亞の出身地として設定され、作中で主人公チームが来函した際には、市内各所を観光したりラッキーピエロであの大きなハンバーガーを食べるシーンもありました。
薄桜鬼
http://www.hakuoki.jp/
新選組をモチーフとした作品のため物語の大半が京都ではありますが、後には史実同様に蝦夷箱館も舞台となります。
主に女性をターゲット層として捉えた作品ではありますが、アニメ聖地88としても公式に認定されているので“聖地”として推しやすい作品ではあります。
雪割りの花
1998年に話題となった「やるドラシリーズ」第4弾の作品。
作中では明確に「函館」という単語は出てきませんが、パッケージやゲーム内画像で、はっきりと赤レンガ倉庫群や夜景の描写などがあります。
ちょっぴりホラーな作品なせいかファンも多い作品だとか。
北へ ~ダイヤモンドダスト~
1999年発売のノベルアドベンチャーゲーム。
主人公が北海道内を移動するため函館だけではなく、道内各所が舞台となっていいます。その中のヒロインの1人「茜木温子」がなんと函館朝市の鮮魚店で働いている設定となってます。(ハドソンが絡んでると“北海道”というもの納得ですね)
ゴロセウム
現代のほぼそのままの函館を舞台に、超人的身体能力をもつ外国人部隊と、それに対抗する格闘家たちのすさまじいバトルストーリー。
根元から折れる五稜郭タワーや武装した摩周丸を見ていると、どことなく往年のゴジラ映画を思い出します。各話扉絵や随所にはごく日常の函館の情景が描かれていたりするのも魅力のひとつです!
(函館蔦屋書店さんで一時期、原画を公開されていたので覚えている方もいらっしゃるかも?)
ここまで挙げたように、メイン舞台としてはアニメはほぼ1作品に留まりますが、シーンとしてやアニメ以外での登場として数えてみると意外と多いということが分かります。
これだけ多くなれば、後は作品の中身から揚げ足を取るようにして「ネタ」を拾い上げていくのは簡単です。
上記の代表例でいえば、薄桜鬼やフランチェスカで登場する「土方歳三」から、連想ゲームのように別作品の「銀魂 の 土方十四郎」へと繋げ。
コスプレイベントで五稜郭が使用できる際には「土方十四郎とその仲間たち」という形で他の銀魂キャラクターを担ぎ出すという方法も可能ではあります。
他にも新選組つながりから「刀剣乱舞」や、海の街つながりから「艦これ」など、やや難解な部分もありますがここもアイディアや方向性次第で何らかの担ぎ方があるかもしれません。
こうしてパッと思いついたものだけでも挙げてみると函館が登場する作品は意外と多いのですが、実際のところ現在何らかの取り組みはされているのでしょうか。
最も分かりやすい例としては先ほど挙げた「ラブライブ! サンシャイン!!」で、こちらは作品内で登場した市内の情報を載せており、“聖地”としての観光情報の一躍を担っているものに仕上がっていました。
(以前こちらに来た友人のラブライバーの方はとても喜んでいました!)
また作品中での食事シーンに何度かラッキーピエロベイエリア店が登場していましたが、他の「ラッキーピエロ」さんの店内にもアニメのキャラクターを額に入れて飾るなど小さいながらもアピールポイントとして取り入れている印象を受けました。
なかでも 「茶房 菊泉」さんは、登場キャラクター2名の生家として重要なポジションで登場したこともあり、アニメファンのための配慮を用意し、作品内に登場した部屋を公開するなどファンへの厚い対応が話題となっていました。
いくつかの店舗ではこのようにアニメとのタイアップを利用した、商業戦略が見受けられましたが、それ以外の作品の利用や“函館市”としての観光戦略としては函館のアニメファンの皆さんの目から見た通り、まだまだ足りない部分も多いかと思います。
ぜひともこれからも昨年実施した「函フェス」のようなイベントをより大々的に行う仕度を整えたり、もっと積極的に様々なアニメやゲームを取り込んで、コロナが無事終息した頃にはしっかりと観光戦略に繋げ、千載一遇のチャンスとしてガッチリつかんで欲しいと思います。
あおい
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現在Air編集部唯一のコスプレイヤー(初心者) 漫画、アニメ、ゲーム、映画、可愛いものもカッコイイものも何でも大好き! コスプレ趣味を通じて色んな事にチャレンジしていきます 目指せ!脱初心者レイヤー!
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